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HSS型HSP。実はそんなに分かってない

HSS型HSPはそんなに分かってない⁉

著者:長池涼太:HSPの学び舎運営・HSP研究/エビデンスを発信するブロガー

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あなたは『HSS型HSP』という気質をご存知ですか?

Twitterなどネット上を見れば出てくることも多いので、ご存知の方も多いかと思います。

HSPは人一倍『繊細な人』『敏感な人』という意味で通っていますが、HSS型HSPはこれに加えて『好奇心旺盛(刺激を求める)』『活動的』という意味合いが加わります。

HSPを細かく分類したものの一つですが、実は研究での実績は乏しくHSSについての研究例もほとんどありません

なぜかネット上でここまで広くHSS型HSPが広がっているという謎な部分もありますが、研究・公式の知見をもとに改めてHSS型HSPについてまとめました。

HSS(HSS型HSP)とは?

HSP

  • DOESにあてはまる
  • 環境感受性が高い
  • アーロン博士が提唱

HSS型HSP

  • HSPの基本の特徴は同じ
  • 好奇心旺盛で行動力があり活動的
  • アーロン博士が提唱
日本におけるHSPの情報サイト

HSPの詳しい話、特徴はJapan Sensitivity Researchをご覧ください

この理論によると、チャンスを感知すると、行動活性化システム(BAS)が警告を発します。欲しいものを手に入れるために、あるいは単に探索するために、私たちをすぐに世界に送り出そうとします。行動活性化システムが強い人は、当然ながら好奇心が強く、”やってみよう “という気持ちになります。この特性は、「高感覚探索性」と呼ばれています。

The Highly Sensitive Person Who Is Also A High Sensation Seeker|The Highly Sensitive Person

アーロン博士のサイト内にHSSについて言及があります。

アーロン博士の大元のサイトでした

原文は英語でしたが、『DeepL』という翻訳アプリで訳しました。

HSPが『Highly Sensitive Person』が正式名称に対し、HSSは『High Sensation Seeking』が正式名称。

メモ

Seekingは『探す』『探求』という意味だそうです。

一般的にHSPは、

  • 音や光などの刺激に弱い
  • そのため刺激を避けるもしくは減らすのも手

とされていますが、HSSは矛盾するようですが『刺激を求める』傾向があるようです。

そこから派生してかかネットや本でHSSを言及するときは、『活動的なHSP』という表現することも多いですね。

HSS型HSPのチェックリスト

そんなHSSですが、やはりHSSときくと気になるのが、

チェックリストとか診断テストってあるのかな?

かと思います。

HSSについてもアーロン博士のサイト内でチェックリストはあります。

アーロン博士が作ったHSSチェックリスト
アーロン博士のサイトより

20個の質問からなり、女性は11個以上、男性は13個以上当てはまると「おそらくHSSだろう」とのことです。

ネット上に様々なHSSの診断テストやチェックリストは存在しますが、このチェックリストが公式(唯一)のものです

HSSのチェックリストはコチラ:High Sensation Seeking Test

英語ですが、ブラウザの機能やDeepLで日本語訳できます。

りょうた
りょうた

逆に言えばこのチェックリスト以外のHSSのチェックリスト・診断テストはまともではないです。

HSS型HSPの研究実績(エビデンス)

僕のブログやSNSではHSPの研究者の発信や論文を紹介していますが、HSSの研究ってどうなっているのか。

HSSについてはHSPの研究を行っている飯村周平さんがnoteで言及しています。

研究的な視点でみると、

1. HSS型HSPという研究はなされていない(両概念に明瞭な相関はない)

2. ゆえに、HSS型HSPというラベルは研究成果に基づくものではない

といえます。

HSS型HSPというラベルの是非を問う|イイムラシュウヘイ@HSP/HSC研究所

ということで、今のところHSSの明確な研究実績はないようです

僕も2020年に知った話ですが、それまでHSS型HSPを発信している人や自称している人も多かったので、意外でした。

HSPと好奇心は分けて考えた方が良い⁉

HSSというのは、

  • HSPベースの気質(環境感受性やDOESなどHSPの大元の性質)
  • 好奇心が高い、活動的

と2つを組み合わせた概念のようです。

これって、ややこしくないですかね?

りょうた
りょうた

そもそもHSPの全貌がまだ見えてないのに、それに加えて好奇心が高いとか活動的とか、別次元の話がゴチャ混ぜになってる状態じゃない?

HSEの記事で書いたHSEについても『HSP』と『外向型』を組み合わせた概念でしたが、そもそもHSPにプラスαの要素を混ぜるとことで、余計に難しくなって自己理解や支援が進まなくなったり誤った理解がされそうですよね

HSEについては研究などでの言及がゼロなのに一部のカウンセラーや発信者が金もうけのために発信してますからね…。

HSEの惨状についてはコチラ

HSS型HSPはまだそこまで分かってない

記事のまとめ
  • HSSはHSPの一種でHSP元来の特徴に加えて『好奇心旺盛』『活動的』といった特徴がある
  • HSSはアーロン博士も言及しており、アーロン博士のサイト内にチェックリストもある
  • ただし、アーロン博士以降はHSSの本格的な研究は進んでおらず、公式なHSSの情報はアーロン博士のサイトのみ
  • それなのに、一部のカウンセラーや発信者がHSSを過剰に自己流にアレンジして発信したり、独自のチェックリストなどを作ってしまっていて、やはり金もうけのために利用されている側面もある

ということでHSSについて思うところは実情についてまとめました。

HSSについては研究実績が全くないわけでもないので、HSEと違って存在そのものが今のところありえないというレベルではありません。

でも、研究実績もかなり少ないですし分かっていることがそんなにないので、今みたく広がっているのはかなり不自然に思われます。

とは言いつつ、このような話は研究者はちゃんとしたHSPの知識を持ち合わせた人でないと分からない話でもある。

そこをついて一部の発信者やカウンセラーが金もうけのためにHSSやHSEなどを使って『歪んだ』HSPを伝えている現状はいろいろ思うところもあります

僕も1人の発信者として『正しい』HSPの発信ができればと思います。

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