著者:長池涼太:HSPの学び舎運営・HSP研究/エビデンスを発信するブロガー
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今回の記事のテーマは「HSPと仕事の探し方」
HSP気質を知った上で就職活動や転職活動をしていくと、それによって気を遣う部分も出てくると思います。
- 「この仕事はHSPに合うのか?」
- 「入社したとして続けられるのか?」
など考えてしまいますよね。そこで今回はHSPならではの仕事の探し方についてまとめました。
HSPの人が気をつけるべきポイント、高確率でキツイと思われる仕事などを書いてます。
自分に合う仕事を探すのは簡単ではない
HSPに限らずですが、まず率直に言うと仕事を探すのは簡単ではないということ。求人が多いとかの問題ではありません。僕は普通の大学生と同じように新卒で就活をしていました。そこで自己分析などやって自分に合いそうな会社を探し続けました。
が、結果的には内定を一つももらえないまま卒業しました。ただ負け惜しみみたいな言い方ではありますが、仮に選考を受けたいずれかの会社に入ったとしてもすぐ辞めただろうなと思います。そして僕は大学を卒業してからこれまでに、
- 派遣事務(建設会社)
- 塾講師
- 農業
- 運転代行
(代表が学生時代の同級生)
と会社を渡り歩いてきました。塾こそ4年いましたが長時間労働で体はボロボロでしたし、派遣事務と農業に関してはパワハラなどもあり短期で辞めざるを得なくなりました。
派遣事務は上司のプレッシャーから鬱寸前で2か月で退職、農業は社長のパワハラを受けて3週間でクビになりました。
そんな具合で、僕は自分が心から「働きやすい」と思える会社に出会うことができませんでした。だからこそ、これから仕事を探す方にはちゃんと自分に合う仕事や会社を探してほしいのです。
HSPと仕事探しのポイント
自己分析(就活サイト)
これについては新卒の時にもやってましたが、改めて大事だなと感じます。自分を知らないことには、どんな仕事や職場が合うかも考えづらいですからね。最近はリクナビnextの『グッドポイント診断』など就職・転職サイトでも分析ツールが充実しているので気軽に受けてみると良いですね。
ただ可能であれば複数の診断を受けるのをオススメします。ただしこの手の分析はあくまでその人の細かい気質は考慮されてないので、全部を全部受け止める必要もありません。結局は表面上の能力がメインですからね。
ちなみに僕はいくつか分析ツールを使って、「事務職が向いている(事務処理能力が高い)」という診断が出ました。それで実際に事務(建設会社の派遣事務)をやったら鬱寸前に追いこまれました。
いろんな人から「事務に向いている」と言われて、真に受けてしまいました…
自己分析(気質と向き合う)
同じ自己分析でもHSPなど気質と向き合う時間も非常に重要で、会社が合うか合わないかはHSPなどの気質や元々の性格も大きく関わってきます。例えば僕はHSP気質の中でも、「深く処理する」という要素が非常に強くよく言えば非常に丁寧な仕事ができますが、悪く言えばスピードには欠けます。
さきほど触れた事務職は、この「スピード」がかなり重要視されるところだったので、そのため僕は力を発揮できませんでした。HSPといっても人によって実に様々なので、HSPの中でもどの要素が強いのか、弱いのかは要確認ですね。
「会社勤めするならこれくらい我慢しなきゃ」と言ったことは考えないほうが良いです。仕事をするとは言え、自分を大事にすることは重要ですからね。もちろん会社で仕事をする上で、会社に貢献するというのも大事ですがそれも自分の気持ちを大切にした上での話です。
社会人と接点を持つ
結局のところ、どんな会社に入ろうと「人」と一緒に仕事するのは大手企業も中小企業もベンチャー企業も全部一緒です。特にHSPの場合、僕も含めて「人間関係」を重要視することが多いので仕事を探すうえで「人」は外せない要素です。
面接や会社説明会などでその会社の人とは一応接点はありますが、やはり就活という場ですし、時間に限りもあります。つまり、そこでその人や会社を知るには無理があります。当然といえば当然ですが、お互いに少なからず猫かぶってますからね(笑)
そこでオススメしたいのが、地域系のイベントなどなんでもいいので「会社以外の場所で社会人と接点を持つ」ということです。会社の外というのは基本的に仕事が絡むことはないので、良くも悪くもその人の「素」を見ることができます。そしていろんな人と会うことで、社会人がどういう人を知ることができますし、そこで新たな人脈を作ることができます。
それでもし就職に結びつかないとしても、社会人との接点があるという経験があるだけで就活に対する緊張感のようなものもだいぶ和らげることができます。少なくとも学生同士だけでは得られないものはあるので、何らかの形で社会人と接点を持つことはオススメです。僕も特にこの1,2年で様々な方(社会人も学生も)と接してきましたが、その中で今フリーランスとして一緒に仕事をする人から自分を応援してくれる人まで、様々な人に出会うことができました。
HSPだから合う仕事、合わない仕事はない
- HSPだから事務職が合うよ
- HSPだから接客業は合わないよ
誰かにこう言われたり、ネット上にもこのような発信は見受けられますが、これも絶対に正解…というわけではありません。もちろんHSP気質として、
- 丁寧な仕事ぶりから事務職が合う
- 客に気を遣う、不測の事態もあるから接客はHSPにはきつい
というのもあることはあります。
ただし結局事務にしても接客にしても細かい雰囲気や仕事内容は会社によってかなり変わってくるので、これらが一概に正解とは言い切れません。なので、「HSPだから○○の仕事にしよう(やめておこう)」という考えはオススメしません。
僕も事務職は経験しましたが、ひどい目に遭いました…。
もちろん実際に会社に入って続けばそれに越したことはないですが、入ってからもHSPとして気をつけなければいけない点はあるのでそこは気をつけましょう。HSPの活用のしかた次第で僕みたくすぐ辞めてしまうこともありますし、長く続けることもできます。
仕事が合うかはやってみないと分からない
これを言うと元も子もないのかもしれませんが、結局は失敗や経験から学ぶのが一番かと思ってます。僕は大学生の時にファミレスのバイト、社会人になってからは派遣事務、塾講師、農業、運転代行と経験してきました。
加えて2017年、リバ邸茨城というシェアハウスに住んでた時に単発で様々な仕事をしました。祭りの屋台の手伝い、内職、解体現場の片付け手伝い、保育園の掃除など
あくまで感覚ですが、自己分析など考えているだけで自分に合う仕事や合わない仕事を理解することはまず無理です。もちろん派遣事務を辞めた時も農業をクビになった時も、精神的なダメージはかなりありました。
特に農業をクビになったときは、働くことに恐怖心が芽生えて1年くらい仕事をしませんでしたくらい。とは言えこういった失敗もあったからこそ、今があるのでどうか皆さんにも失敗を恐れずにいてほしいです。少なくともこのブログが始まったのは農業をクビになったというのがキッカケですからね。
結局のところ、失敗や経験の積み重ねによって自分に合う仕事や合わない仕事が見えてくるので、様々な仕事を経験しておくことをオススメします。
こればかりは考えてわかる話ではありません。
HSPが高確率でキツイであろう仕事
HSPに合う仕事、合わない仕事というのは結局は同じHSPでも人によります。とは言え、「これは高確率で合わないだろう」という仕事・職場もあります。
人間関係が悪い職場
まずは「人間関係の悪い職場」。実は以前、TwitterでHSPの方とZoomで話すという企画を実施しました。この時に3名のHSPの方と話をしたのですが、全員共通した結論が「人間関係はすごい大事」ということでした。
3名ともHSS気質という共通点はありましたが、居住地や経験した仕事はバラバラでした。
僕も派遣事務や農業は誰かに相談できる雰囲気ではなかったですが、塾は雰囲気はまだ良かったので何かあれば相談くらいはできました。もちろん会社の安定性や給料なども大事ですが、それも結局人間関係があってこそですね。
逆に言えば、人間関係がちゃんとしていれば業種や職種など仕事内容はあまり関係ないのかなと感じました。
慌ただしい職場
これはわりと業種、職種に関係なく言えます。典型的なのが飲食業(特に居酒屋)で、飲食はわりと常に動き回ったりいろんなことに神経を遣わなければいけない点が大変です。HSP気質は、ゆったりとした雰囲気を好む傾向があるので、その点でその真逆の雰囲気は辛いです。
ただ飲食業と言ってもこじんまりした居酒屋やカフェなどであれば意外と大丈夫だったりするので業種などで一概には判断できない部分もあります。
僕が今やっているブロガーやライター、本拠地スタッフといった仕事は、ずーっと緊張感ある(仕事している)というより、こまめに休みながらやっているので良い具合にメリハリがあります。全員が全員とまでは言えないでしょうけど、このスタンスはHSPに合っていると思います。
合わない環境だとただ辛いだけですが、合う環境で仕事ができれば人一倍力を発揮できるのがHSPなのです。
HSPは人間関係とトライアンドエラーが重要
- 自己分析は徹底する(就活サイトはもちろん、自分を掘り下げることも)
- 社会的と接点を持ち、今後一緒に働く人をイメージする
- HSPだから合う合わないではなく、「あなた」に合うかどうか
- トライアンドエラーを繰り返して、自分に合う仕事のイメージを洗練させよう
- 人間関係は非常に重要
非HSPの方にも同じことが言えますが特にHSPの人は「人間関係」を重視する傾向があるので、一緒に働く人をイメージすると良いかもしれませんね。あとは何よりトライアンドエラー。
もちろん失敗(エラー)した時というのは、それなりに精神的なダメージがあります。でもそういう挫折を乗り越えなければ、見えないものってありますし、僕も仕事を転々とした末に今のフリーランス、ブロガーに行きつきました。
この記事が、その一歩を踏み出す助けやキッカケになれたら嬉しいです。